かめは、いつもそらをみあげて かんがえていました。
「とりさんは いいなあ、そらがとべるんだもの。
ぼくも ひろいそらを じゆうに とべたら どんなにゆかいだろう 」
かめは すみなれた ぬまも、 みずにもぐるのも、あきてしまいました。
つくづくいやになりました。
「なんとかして、とりさんのように、そらをとんでみたいものだ。」
すると、あるひ、かめと なかよしの かもが にわ、きしにあがってきました。
かめはたのみました。
「かもさん、おねがいです。ぼくを そらの うえに、つれてってくれませんか。ぼくは、この とちも ぬまも、あきあきして しまったのです。
いちどで いいから、そらを とんでみたいのです。 」
かもはおどろきましたが、かめはあきらめることが できませんでした。
かもは、ほそながい ぼうを、くわえてきました。
「かめさんは、ぼうの まんなかを、しっかりと くわえて いなさい。
ぼくたちは、りょうはしを くわえて とぶからね。 」
「なるほど、それはいい。」
かめは おおよろこびで、ぼうの まんなかを くわえました。にわのかもは、りょうはしをくわえ、いきおいよくまいあがりました。ぬまも はたけも、やまも のはらも、みるみる うちに ちいさくなりました。
でも、かめは したを みる ことができません。あおい そらばかりみていました。
ゆめのようでした。ながい あいだの ねがいが、やっと かなえられたのです。
うれしくて たまりません。
おもわず、くちをあけて「ばんざい」とさけびました。
とたんに かめは、そらから まっさかさまに、 おちていきました。
でも、おちたところは、すみなれた ぬまの なかでした。
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